【ふわふわニットで、自分だけの1着を。maffon短パン作り体験記】
「かわいくて、着心地のいいニットが自分で作れたらいいのに」——そんな思いが叶う体験イベントに参加してきました。名古屋市にある老舗ニットメーカー「丸安ニット株式会社」が運営するブランド「maffon(マフォン)」で開催された、**“ジャガードニットを使って短パンを作る”**というワークショップです。
僕は普段、美容師として「髪型」というカタチを日々つくっていますが、今回は少しジャンルを変えて、“布から服を作る”という体験にチャレンジ。思っていた以上に発見が多く、ものづくりの楽しさや素材への向き合い方など、仕事にも通じるヒントをたくさん得ることができました。
ジャガードニットってどんな生地?
今回使用したのは「ジャガードニット」と呼ばれる、模様が織り込まれた立体感のある生地です。プリントではなく、糸の編み方そのもので模様を表現しているため、肌ざわりがやさしく、丈夫さも抜群。特にmaffonのジャガードニットは、リバーシブル仕様で表裏で色が反転するデザインになっており、1枚で2つの表情が楽しめるのが大きな魅力です。
柄も豊富で、北欧風の動物柄やクラシカルな模様、ポップなキャラクター風など、ハンドメイド愛好家の間でも大人気。生地のやわらかさと厚みもちょうどよく、初心者でも縫いやすい設計になっています。
ロックミシンで縫う工程は“造形”そのもの
当日は、まず好きな生地を選ぶところからスタート。私が選んだのは、貝殻に乗ったビーナスがモチーフになったジャガードニット。ブルーとホワイトのリバーシブルカラーで、どこか一見、マーメイドにも見えて色合い的にも夏っぽく感じ、遊び心がある雰囲気に一目惚れしました。
生地を広げてみると、ビーナスたちが波間に並ぶように描かれていて、まるでルネサンス絵画のよう。イタリア美術の名作《ヴィーナスの誕生》を思わせるデザインが、ニットという柔らかな素材に落とし込まれていて、「これを自分の手で服にする」と思うだけでワクワクしてきます。
選んだ生地を型紙に合わせて裁断し、いよいよロックミシンで縫製へ。ロックミシンは布端をカットしながら縫い進めていくため、スピードと完成度の高さに驚かされました。最初は少し緊張しましたが、スタッフの方がしっかりサポートしてくれて、徐々にペースに乗ることができました。
ビーナス柄の生地が、少しずつ立体の「短パン」になっていく工程は、まさに“造形”そのもの。素材の向き、縫い代の取り方、完成後のシルエットを想像しながら作る感覚は、私の本業であるヘアスタイルづくりにも通じるものがあり、「異なる素材でも、考え方は同じなんだな」と新たな気づきを得られました。
美容師目線で感じた“ものづくりの面白さ”
完成した短パンは、ふわっと軽くてやさしい履き心地。部屋着としても、Tシャツと合わせればワンマイルウェアとしても使える絶妙なデザインに仕上がりました。
今回作った短パンは違うのですが
縫い方を変えればリバーシブルで着れるようにもできるので裾を折り返したりして色味を見せてもかわいいので、着こなしの幅も広がります。
何よりも、「自分で選んで、自分で作った」という達成感があり、既製品にはない特別な愛着が湧きました。今回のような異分野でのものづくりは、気分転換やリフレッシュにも最適ですし、感覚の引き出しを増やす意味でも、プロとしての自分にとってとても有意義な時間でした。
費用

maffonってどんなブランド?
maffon(マフォン)は、1933年創業の「丸安ニット株式会社」が展開する、リバーシブルジャガードニット専門ブランド。やわらかな肌触りと美しい柄、そして手作りのしやすさにこだわった生地を多数取りそろえています。
生地のオンライン販売だけでなく、今回のような体験型ワークショップや、インスタグラムでの作品紹介、工場見学の様子なども積極的に発信しています。
▼チェックしておきたいリンク
•🌐 maffon公式サイト
•📸 Instagram本アカウント(@maffon.shop)
•🏭 工場の裏側が見られる @maffon.factory
•🧵 作品やアイデア満載の @maffon_nuinui_room
ビーナス柄のニットが、こうして自分の手で“形”になったこと。そして、そこで得た気づきや達成感は、普段の美容の仕事にも確実に活かせると思います。
布でも髪でも、「素材を活かして誰かの毎日を豊かにする」——そんな共通点を胸に、また新しいものづくりにもチャレンジしてみたくなりました。